個人損害保険
よく何も起こらないのに保険に加入するのはもったいないという人がいますが、事故や災害はいつ起こるか分かりません。そのようなときに、自分の持っている財産などの損害を最小限に抑えるのが損害保険の役割です。アメリカは自己責任が原則。仮に自分の借家から水漏れして、下の部屋の家具をだめにしてしまったら、弁償しなくてはならないケースもあります。
アメリカで一般的に損害保険といえば、ホームオーナーズ保険とレンターズ保険の二種類です。
(1) ホームオーナーズ保険
その名の通り自分の家を持っている人の為の保険です。通常家を購入する際に加入します。家屋や家財に対して、火災、落雷、倒壊、爆発、 風水雪害、落下物、自動車による損害、飛行機の墜落、暴動、盗難、強盗などの被害をカバーします。但し、洪水や地震、 津波による被害については通常カバーされません。
(2) レンターズ保険
家屋のカバーがなく、一戸建てやタウンハウス、コンドミニアム、アパートなどに賃貸で居住する場合に加入できる保険です。
加入義務はありません。家屋に対する補償を除いては家財に対してホームオーナーズ保険と同等に補償をしています。尚、現金および有価証券、毛皮、絵画、宝石類の支払いをご希望に場合には、追加保険料をお支払いいただくことで補償することが可能ですのでお申し込み時に別途申告してください。
これらの二つの保険では、家屋や家財に対する補償をしているのは当然ですが、個人賠償責任保険として利用すれば、以下の事柄もカバーできます。
自分の家の敷地内(借りていても同じ)に友人や知人、又は他人が入ってきて怪我をした場合、治療費等をカバーする。また、敷地内だけでなく、家族が外で起こした障害についても適用されます。例えば、ゴルフ場で他人にボールを当ててしまった、又は家の窓ガラスを割ってしまったなどの対人/対物の補償に対応しています。特にお子さんがいる場合、学校で何が起こるか分かりません。万が一喧嘩などに巻き込まれ、運悪く相手に怪我を負わせてしまったといった学校でのトラブルでも利用できます。
☆アンブレラ保険で保障金額を百万ドル上乗せ!
損害保険は、賠償責任の重大性を考慮して加入します。でも一次補償額だけでは足りない場合もありえます。そのような時にアメリカでは、補償額を引き上げるアンブレラ保険があります。この保険は自動車賠償保険と個人賠償責任保険、両方の限度額を引き上げることが可能な二次保険で、現行の保険に百万ドルを上乗せすることもできます。
例えば、五十万ドルの自動車保険、三十万ドルの個人賠償保険に加入している場合はその金額を元保険として、それぞれ百五十万ドル、百三十万ドルにすることができます。但し、今まではアンブレラ保険を利用するには自動車保険と住宅保険を同じ保険会社で加入していることが条件で、それ以外の場合はほとんど契約できませんでしたが、それが可能になりました。是非ご相談ください。
このようにアンブレラ保険に加入していれば、万が一高額な賠償請求をされた場合でも保障してくれます。アンブレラの保険料は保険会社とお持ちの自動車の台数、個人賠償保険の補償額によりますが、年間約百ドル程度です。