無保険者保険の補償内容の変更
2009年1月1日発行の法律改正によって、お手持ちの個人自動車保険の更新の際に、保険会社より皆様へ無保険者保険の補償内容の変更・選択についてのお知らせが郵送されます。
「無保険者傷害保険」とは、交通事故で死亡したとか、後遺障害を被った場合で、本来なら事故の相手方に損害賠償請求ができるにもかかわらず、相手方の自動車に対人賠償保険などが契約されていない、又は賠償額が少ないなどの理由で請求ができない場合に、保険金が支払われる保険です。この保険の被保険者となるのは、自動車保険の契約時に明記された記名被保険者のほか、その配偶者、同居の親族(下宿などの子供含む)などです。
支払われる保険金は、法律上、事故の相手方が負うべき損害賠償額がベースとなります。これまでは、自賠責保険などからの支払額や、相手の対人賠償保険、あるいは相手方からすでに支払われた損害賠償金などは差し引かれていました。
しかしこの法制改定後は
1)引き続きこの補償を購入(現行の自己補償額まで)
2)補償を拒否又は減額
3)追加オプション(相手の補償額プラス自分の補償額)(現行の補償内容500/500/100で1台半年$30ほどの保 険料が半年$63.60程になります。)ができた為、その選択をお客様にしていただく為の書類です。
現在 私共で付保させていただいているほとんどのお客様の無保険者補償額は、個人賠償責任と同額です。私共では皆様の米国滞在中にもしものことがないように十分の補償額をお勧めしております。(対人$500,000/対 一事故$500,000/対物$100,000)この場合、もしご自分に非がない事故で怪我(人身)、損害(車)を負った場合、保険会社が補償するのは上記補償額までです。
この補償額は殆どの一般米人が加入している強制最低補償額{対人/対一事故/対物25/50/25(,000)}の10倍ほどありますので、かなり「厚い補償内容」と言うことが出来ます。
しかしトラベラーズのアンブレラ保険をお持ちの方でも、アンブレラは無保険者保険には適用されませんので、上記が最高補償額となります。それでも「これ以上の補償がどうしても欲しい」と言う場合には、別保険会社提供 の特約付きアンブレラ保険を購入する必要があります。保険料は通常のアンブレラ保険が車2台所有の場合、年間$140ほどであるのに対し、4倍以上の年間$614ほどになります。
アトランタ近郊の平均的諸費用:
救急車の使用:$600
救急病院代金:$800
X線検査:$250
MRI:$1100
CTスキャン:$2000
平均的救急病院代:$2000以上
もし捻挫や筋肉痛などのような単純な事故でも、ERに行ってリハビリが必要であるなら、山のような請求書が届き$5000くらいの費用はかかるでしょうし、骨が折れていれば$25,000くらいはすぐに行くことでしょう。もし 仮に相手ドライバーが十分な車間距離を取ることを怠り、お客様の車に衝突し、車が全損となり救急病院に担ぎ込まれたとします。そして首の骨がヘルニアとなり、手術が必要となったとすると、その手術費用は$50,000をこえ、 リハビリ、収入補償、心身的打撃も合わせれば$2,500,000を超えることはそう難しいことではないでしょう。
2008年11月までの全米平均自動車保険の値上げ率は3.8%に達しています。そして「1%失業率が増えるごとに、0.5%無保険者が増える」と言う統計を合わせてみると、(99年に13%であった無保険者の%が、06年に は15%、ミシシッピー、カリフォルニア、アリゾナでは25%を越えているそうです。Road Risks Rise as More Drivers Drop Insurance - WSJ.com)従って現在では20%以上の無保険車が常時ハイウェーを走行していることが想像されます。そして前述の殆どの米人が法定補償額にしか加入していないことを顧慮すると、自分のことは自分で守る以外に道は無いと言うことになります。ご質問お問い合わせは日本語でどうぞ。